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離婚調停で何を聞かれる?事前に知っておきたい質問内容をわかりやすく解説
離婚調停は、第三者の立場である調停委員が夫婦の話し合いを仲介し、合意を目指す手続きです。
当日、夫婦は、それぞれ別々の部屋で調停委員と話をします。
今回は、実際に離婚調停でどのような質問をされるのか、またその際にどう答えるべきかをわかりやすく解説します。
調停委員からよく聞かれる質問項目
調停委員からよく聞かれる質問項目は、以下の通りです。
- 結婚の経緯・離婚を望んでいる理由
- 現在の生活状況
- 離婚の意思
- 親権
- 養育費の金額・支払方法
- 面会交流の希望
- 財産分与についての希望
- 慰謝料の請求有無
- 年金分割
それぞれ確認していきましょう。
結婚の経緯・離婚を望んでいる理由
基本的な質問は、「どのようにして結婚したのか」「どうして離婚したいのか」です。
性格の不一致、不倫、DV、モラハラ、価値観の違いなど、理由は人によってさまざまです。
調停では、その理由が法的に問題かどうかではなく、「今後の話し合いの前提を明確にするため」に聞かれます。
現在の生活状況
別居しているかどうか、子どもや収入の状況、住居の確保など、現時点での生活状況を尋ねられます。
今後の取り決めに大きく関係するため、正直に答えてください。
離婚の意思
「話し合いの余地があるか」も調停委員が確認したいポイントです。
一方が離婚を強く希望し、他方が反対している場合には、調停委員が歩み寄りの可能性を探るケースもあります。
親権
未成年の子どもがいる場合、親権を希望するかどうかを聞かれます。
単に「自分が育てたい」といった希望だけでなく、日常的にどちらが世話をしてきたか、住環境や収入面も含めて判断されます。
養育費の金額・支払方法
親権を持たない親が支払う養育費も、具体的な金額や支払い方法、期間などを話し合います。
一般的な相場はありますが、両者の収入や生活状況をもとに柔軟に決められます。
面会交流の希望
子どもと離れて暮らす親が面会する頻度・方法も聞かれます。
たとえば「月1回」「宿泊の有無」などの内容を具体的に話し合います。
子どもの負担にならないよう配慮するのが重要です。
財産分与についての希望
共有財産(預金、不動産、車など)をどのように分けたいか聞かれます。
名義の有無にかかわらず、婚姻期間中に築いた財産は基本的に共有財産とみなされるため、冷静な話し合いが必要です。
慰謝料の請求有無
離婚原因が不貞行為や暴力にある場合、慰謝料を求めるかどうかも確認されます。
請求には根拠や証拠が必要になるため、希望する場合は弁護士に相談しながら準備を進めてください。
年金分割
厚生年金を分割するかどうかも、調停で話し合う場合があります。
分割を希望する場合は、事前に年金事務所で「年金分割の情報通知書」を取得しておくとスムーズです。
まとめ
離婚調停では、離婚の意思や原因、子ども・財産・お金の取り決めについて、幅広く質問されます。
あらかじめ聞かれる内容を理解すれば、調停当日に落ち着いて対応できます。
不安な場合は、事前に弁護士に相談して、伝えるべきことや準備すべき資料を事前に確認すると安心です。
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